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剣道で議論になる「三所避け」はメンタルが強いなら大いに使え!

2017年11月号の「剣道日本」の特集が〝勝ち続けるために〟

休刊になってしまいましたがまだ手に入るのかな?

市民剣士の我々が剣道界で頂点の方々の苦労話など中々聞けないですよね。

これは面白そうと思って購入したところ、その特集の中に宮崎先生がいらっしゃいました。

 

「宮崎正裕」先生と言えば

全日本剣道選手権大会で6回の優勝、全日本八段選抜大会でも優勝。

プレーヤーとしての実力も去ることながら現在は日本女子チームの監督も務める、まさに剣道界の野村克也監督(ちょっと例えが違うな…)。

 

 

そんな方ですが現役真っ盛りの当時は批判の的になることもあったあそうです。

あのような方でもそんな時期があったなんて、ちょっと意外でした。

 

 

剣道で大きな議論となるいわゆる「三所避け」。

「三所隠し」や「三点防御」とも呼ばれたりしていますがここでは「三所避け」で統一します。

 

 

 

 

 

 

 

 

これがいつから使われ始めたのかは定かではないのですが、今回の記事を拝見する限りではどうやら宮崎先生が先駆けになったような表現が含まれています。

ここの表現の部分です↓

「私が特練に入ったころ、当時の先生から、私の剣風に関して特別な指導を受けたことはありません。県警の名誉師範だった菊池傅先生から言われたのは、『いろいろ言う者もいるが、左手を高く上げる構えも流派にはあったのだから、ある程度は許容範囲だと思う』ということでした。」

※剣道日本2017年10月号 P30から抜粋

 

 

宮崎先生が選手として活躍されていたころ私はまだ4~10歳くらいで剣道もやっていません。

 

 

ということで、試しにyoutubeで宮崎先生の当時の試合の映像を見てみたのですが、確かに対戦相手の栄花選手や佐藤選手はそういう避け方をしていないんですよね。

特に佐藤選手は構えを崩さず宮崎先生が迎え突きを喰らう地稽古のような剣風が対称的に見えます。

20年間で剣道の試合がここまで変わっていることにちょっと驚きました。

⇒宮崎先生は1990年から全日本選手権で表彰台ラッシュから研究対象に

⇒「こんな避け方があるのか」

⇒三所避けが広まった

という流れでしょうか。

だれか正確にご存知の方がいらしたらぜひ教えてください。


「三所避け」が問題なのは時間空費以外にメンタルをやられること

「左拳は打つ時以外に動かさない」という鉄則。

これから考えると左手を大きく上げて避けてしまえばそのあとに応じることも難しくなるため完全に防御の構え。

これが良くないから指導者先生から指摘をされてしまいます。

 

 

ですが、警察剣道界は勝つことが仕事。

ただ素直な剣道をするだけでは勝つことはおろか選手にすら選んでもらえないのでしょう。

なので綺麗事を言う余裕もなく防御に回る時もあるはずです。

 

 

この避け方をしてはいけない真意は常人がこれを用いれば目の前の安心感に飲み込まれてしまうからだと思っています。

 

 

そもそも三所避けは現代では対策が研究されていて決して万能ではない。

胸突きから崩して面、前に出ながら避ける人には引き逆胴など試合に臨む人たちは準備はしてきています。

指導者であれば試合想定としてその点を選手に考えさせているはずです。

なので、さほど万能ではないのに攻撃に移りづらいです。

これが一つ目の理由。

 

 

そして2つ目。

三所避けを多用しながらも出ばなを狙ったり仕掛けて崩す精神力が普通の人は持ち合わせていないということ。

 

 

冷静に考えてみたら宮崎先生はやっぱりすごいですよ。

確かに万能では無いとは言え、三所避けは逆胴と突き以外をカバーできるので守り方として安定感があります。

これに間合いの調整さえしっかりしていればそう簡単に打たれることはないです。

 

しかし、これをやりすぎるともう自ら仕掛けて取りに行く気になれないです。

経験から思うのですが多用すると打たれたくない気持ちの方が強くなってしまい「うーん、ここは避けて次で勝負しよう」と自分のタイミングでしか剣道をしなくなります。

先生方は「左手の浮つきは気持ちの浮つき」と仰いますが本当だと思います。

 

少なくとも私だったら、これを多用したら返し胴など相手のミスで一本を拾えるような技でしか勝負しなくなると思います。

なので、わたしは三所避けは使用しないようにしています。

 

 

しかし宮崎先生は違う。

よりしっかり守る為に三所避けを使用しているだけで、相手が打とうとした出ばなをしっかり捉えて一本にしている。

3つの打突の機会の中で最も一本に繋げやすい「相手の打とうとしたところ」で勝ちにつなげられているんです。

 


まとめ

今回自分でこの防御方法について研究してみた結果、わたしは三所避けが悪い受け方だとは思わなくなりました。

 

 

剣道では「試合で勝つ剣道」と「剣道を求める剣道」は別ということを耳にします。

それは宮崎先生の剣道のことを指すのではないかと思いました。

 

 

仕掛けて崩したり相手の理(ことわり)に応じるが剣道。

時には守りに徹し、勝ち時を待つのも剣道。

 

 

しかし宮崎先生はどちらも巧みに使い分けをされておりそれを実行できる精神力とバランスの良さ。

我々市民剣士がどこまでその境地に近づくことが出来るのかは努力次第ですが、わたしは剣道の魅力でもある「バランス」の良さを宮崎先生に見出しました。