稽古日誌

第65回全日本剣道選手権大会を見て自分の剣道を貫くことの大事さを痛感

テクニック的なことでは無いと思うんだけどな。

 

 

 

どうも、ちょんです。

 

 

今月の剣道時代、2017年12月号の特集の一つで実業団剣士の座談会がありました。

登壇者はNTTの斎藤選手や富士ゼロックスの上原選手などそうそうたる面々。

「剣道時代 2017年12月」の画像検索結果

彼らは社会人として剣道を続けることを選んだだけで、学生時代までの剣道の接し方やその後の意識としても警察で続けている方々と意識の差はないように思います。やはり、全日本選手権に出ることが一つのモチベーションになっているようです。

 

 

しかし不思議なもので、実業団の方々が振りの速さやテクニックなどの面で大きな差があるようには見えないのですが、それでも警察の方々に軍配が上がることが多いです。

 

 

どうすれば実業団剣道界の実力が向上できるのか。その座談会の内容のキーワードとして「稽古回数」が挙げられていました。

 

 

確かにかなり重要な要素だと思うのですが、本当にそうかな、というのが感想。

 

社会人になると稽古回数が激減する分、考えることが多くなってきた、と以前この記事で書きました。これまでが、量8:質2とするなら量2:質8ですね。

 

 

ただし、人はなかなか複数の箇所に意識をもっていくことが難しいと思うので、そこは稽古回数で、意識しなくても体が覚えている状況をつくるまでには量がモノを言うのは間違いありません。例えば左足の内側を意識して構えて、相手の面を割る様に竹刀を振り上げて、など気にしていたら※止心の塊です。

 

 

※止心とは、心をそこに留めないこと。「面が一本になったー!」と思い続けていることが居着きに繋がる、という理屈です。よく段審査でこれを聞かれます。

 

 

ただ、実業団の方々は一通りの基礎らしいことが出来ている方々だと思いますし、振りの速さやテクニックで大差が生まれるようには感じないです。むしろ稽古の質に昇華していかないといけない気がするんですね。

 

 

三井住友海上の鈴木選手は、先輩方が稽古回数ではなく、質を求めて全日本選手権に、しかも激戦区の東京都から勝ち上がった先輩が近くにいらっしゃるから、質を求めたい、という結論のようです。

 

 

現に、今回準優勝された内村選手は、稽古回数が半分以下になったそうですが、これまで以上の内村選手らしい剣道で勝ち上がって来られていました。

 

 

つまり、稽古回数は、彼らレベルになってくると大きな問題にはならないのではないか、と思うわけです。

 

 

では、それでも警察剣道の方々が常に勝ち上がるのはなぜか。それは終始、自分の剣道を貫いているからだと思うんです。

 

 

 

ここから先は全日本選手権の感想になりますが、レベルが高かったな、と感じたのは前回の感想の通り。

 

もう一つ、レベルが高いな、と思うのはたとえ一本を取っても剣風を変えないんですよね。これは簡単なことではない。

 

中継されたベスト8の試合は殆どが2本勝ちで終わる中、1本を取っても守りに入るような試合展開はほぼなかったです。

 

1本取られた側からすれば「守りに入るならこんな剣道」「応じ技でもう一本を拾いにくるならこんな剣道で対応する」とレベルの高い選手であれば対策は容易。一番怖いのは相手が何をするかわからないこと。守りたいのか攻めたいのかが流れるように切り替えることができる剣道を最後までできる人は、そもそも周囲がそういう剣道をする人ばかりだから、自然と身についているんだと思います。

 

 

そういう意味で言うなら、警察剣道に対抗できるのは、富士ゼロックスではないかな、と思ってます。

 

例えば、地稽古では出頭、起こりを捉える剣道をしているのに、試合になると応じ技が中心になってしまうこと、ありますよね。それは、普段の剣道が出せていない、という意味だと解釈してます。

 

富士ゼロックスは1本を取っても守りに入らず、変わらない剣道をする。だから逆転することも結構多い。勝ちを拾わず、掴みにいく剣道をしている。

 

 

これは剣道部のブレーンの人たちが、試合に勝つためには自分の剣道を最後まで貫くことが大事だと知っているから、それが富士ゼロックスの剣道になったんだと思います。

 

 

 

すると、高段位の方々との稽古の向き合い方も見えてくる、ということなんだと思います。

続きは次回にて。