稽古日誌

剣道で言う「上から乗る」とは、95%くらいが気持ちの話しである

「上から 乗る」で検索をしたらこんな画像が出てきました。

このネコは何をしてるんだろう?狩り?

 

 

さて、剣道でよく言われる「上から乗っていけ!」というお言葉。わたしがこの言葉を初めて聞いたのは、確か中学生くらいの時だったと思います。

 

 

中学生のころから身長は175㎝くらいありましたので、「どうしても上から乗った面打ちになりますけど?」と思っていた気がします。

 

 

上から乗るっていうのは物理的な意味じゃないよ、と教えてもあの時は気づかなかった思いますが、一人でも多くの後生が誤解をしない剣道人生を歩めたら、と思い記してみたいと思います。

 

 

剣先が相手より上にあれば良いわけではない

つい、そう思いがちですが剣先だけが相手より上にあってもこちらの小手が空いてしまい、むしろピンチになってしまいます。

 

 

竹刀全体で相手の竹刀の上空を捉えにいくこと。それもできる限りの相手の竹刀の真上を捉えることです。

 

 

ほんのちょっとで良いんです。相手の竹刀一本も必要ではなく、竹刀半分くらい相手の真上を捉えられていればそれだけでかなり技が出しやすくなり、相手は動きづらくなります。

 

 

例えば、二段ベットの下で寝てて起きた時、上のベッドに頭をぶつけないようにそろ~りと起きますよね。人間の頭の上に障害物があるということはそれだけ行動が制限されるのです。だからこそ、真上でないと相手に圧力がかからないのです。

 

 

 

 

上から乗るために下を攻める

身長差があれば腕の長さ、構えの位置も違ってくるので、物理的に身長の高い人の方が上から乗れている状況は作れるときがあります。身長が高い人が有利と言われる理由はここにもあるかもしれません。

 

 

しかし、それはあくまで立ち合い当初の話。身長の低い人であったとしても、相手に「まっすぐ構えるのが怖い」と思わせることが出来れば、相手の竹刀の上空は制圧できますし、これが剣道の醍醐味。

 

そこで多様な攻め口を知っている人が有利になるわけです。

・鍔元を攻めて小手を警戒させて相手の構えの位置を下げさせる

・下がり始めてきたら相手の右目を突くように攻めて手元があがったところを小手

・相手の突きを攻めることでのけぞらせることで面

 

と状況に応じた攻めを展開すれば、相手は構えること自体が怖くなってきます。

 

 

すると、どうなるか。遠間で低い構えになります。遠間なのは相手の面打ちを避けるため、構えが低いのは小手を打たれないためです。

 

相手の構えが低いと、こちらもつい「出小手打たれそうでヤダな」と思いがちですが、実は相手は、もうなす術のない状況に追い込まれているのです。

 

 

ここでようやく「上から乗る」が登場します。

相手からすれば最終手段で、すぐに防御もできるような小手を打つことで流れを戻すことを考えています。ここでこちらの攻めを発揮しないと、万が一があります。剣道はそこが怖い。相手の竹刀のほんのわずかな上空を抑えることで小手すら打てない、と思わせるように圧力をかけます。竹刀を手のひらと考えるならば、手のひら全体で相手の竹刀の行動を抑えるようなイメージです。

 

まとめ

上から乗るは目的ではなく結果です。「上から乗る」のはこれまでの攻めが効いてきている結果の話なので、まずはしっかりと攻めを効かせていこう、と言うお話でございました。

 

次回は、攻め口について触れてみたいと思います。